避難設備の概要と具体的な設備・器具について

避難設備は、消防法施行令第7条にその種別等が規定されております。避難設備がその建物に義務があるかにつきましては、先般、説明したように収容人員を元にして決められています。ここで、収容人員について説明しておきます。

収容人員は、建物の用途によりまして、細かく規定されております。一例として、デパートの場合ですが、次の数字の合計です。①従業員の数、②お客さんの利用する部分の床面積を3平方メートルで割った数、③お客さんの利用しない部分 (例えば、事務室とか製品の倉庫など)は床面積を4平方メートルで割った数になります。

避難設備・器具は避難のために使うものですが、これらの設備・器具は他に避難の方法がない場合に最後に使うものです。最後に使うものという言いまわしは、すぐには理解できないかと思いますが、まず、避難する場合には通常階段を使います。階段も建築基準法で建物の用途や面積で、階段の数や広さなどが規定されています。小さなテナントビルの階段は狭いですね。

一方、デパートなどは広いですね。このように建物に設置されている施設である階段を利用するのが、より早く安全といえます。これに対しまして、避難設備・器具はどのような場合に使うものかと申しますと、テナントビルで階段に物が置かれて、階段が炎や煙で階段からの避難が出来ないというような場合に使うものです。

従いまして、避難設備・器具の設置してある場所は階段から遠い場所に設置されます。

これによりまして、階段の避難が困難な場合には、避難設備・器具を使用して避難することになります。この避難のルートが2つあることから、一般的には二方向避難と言われています。避難設備・器具が最後に使われるものだということがお分かりかと思います。

それだけに最後のよりどころですから、法令の基準に合わせて正しく設置されなければならないとともに、いつでも使える様に維持管理することが求められます。

次に避難設備・器具の種類について説明いたします。避難器具の名称につきまして、列挙いたします。避難はしご、緩降機(かんこうき)、救助袋、滑り台、避難用タラップ、避難橋、避難ロープ、滑り棒、以上が避難器具になります。おおよそ名称で形状は想像がつくかと思います。

今まで列挙した避難器具とは、違う目的のものとして誘導灯というものがあります。この誘導灯も避難設備の分類に入るものです。